車ヒエラルキーからの脱却-ADバンという選択
皆さんご存知のニッサンADバンです。
最近は単にADと呼ぶみたいですね。
最強のお仕事車です!
さて,最近私はこのADを足に使っています。
以外に思うかもしれませんが,ニッサンADバンが欲しくて,ずっと探していたんです。
お仕事に使うから当然なんですが,大抵は走行距離が15万キロとか超えていて,時々4万キロ台なんて車があると結構遠くまで見に行きましたが,走行距離が短くても外装がボロボロだったり,内装が煙草臭かったり,良い車に巡り会えずにいました。
…ようやく満足できる車に出会えましたよ~!やった~!(パチパチパチ…)
なんと走行距離3万キロ台で平成26年式のワンオーナーリースアップ車です。
NV150と呼ばれるようになる前の純粋な(?)ADの最終年式です。
NV150になるとフロントバンパーの形がいかついデザインになってしまって,ちょっと顔の表情が違うんですが,私はこちらの優し目の顔の方が愛着を感じます。
大きな会社の車でしたので,当然の禁煙使用ですし,メンテナンスもバッチリされていて程度抜群ですよ!
当然ですが,見た目は完全なお仕事車です。
時々お仕事車にアルミや太いタイヤ履いたり,車高下げたり,ノーズブラ付けたり…と頑張ってます仕様にして乗っている「ザ・職人」な方がいますが,申し訳ない言い方になってしまいますがハッキリ言うと,「痛い」です。(笑)
そういう車を「痛車」(イタシャ)と言います。
イタリア車のこともイタ車と言いますので,そのような車に乗っている方は,「俺,イタシャに乗ってんだ~」と言うと,あぁこの人はイタリア車に乗っている車好きな方なんだぁ…と思ってもらえますが,「これだぜィ」と見せると,「えっ?これですか?」Σ( ̄□ ̄|||)ということになります。(笑)(笑)
あえて受けを狙うならこれもアリですね。(笑)
その場合は,「ワイルドだろう⁈」と返しましょう。(古っ)(爆)
…という訳で,私は完全ノーマル派です。
フィルム施工とホーン交換だけしました。
何故お仕事車を探していたかと言いますと,車ヒエラルキーからの完全脱却を狙ったからなんです。
昔は,3ナンバーというだけで一目置かれました。
3ナンバーは自動車税がもの凄く高かったので,「3ナンバーは医者かヤクザしか乗れない」と言われていたんです。(今じゃ3ナンバーの方が普通で5ナンバーが少数派ですが…)
外車も同様に輸入車税がかかっていたのでもの凄く高く,その頃は「外車=左ハンドル」でしたから,左ハンドルへの憧れもありました。
…で,例えば自分は2000㏄(5ナンバー)のクラウンに乗っていて,「いつかはクラウン」という言葉があったくらいですから,2000㏄でもクラウンに乗っていることは自慢でブイブイ言わせて乗っていても,レストランの駐車場で隣に3ナンバーや左ハンドルが来ると引け目を感じてしまう…,ということになってしまうのです。
自分の車より良い車があると,離れた所に停めたりして…。(笑)
これは今も同じで,例えばベンツのAクラスに乗っている人は,隣にEクラスが来るとやっぱり引け目を感じることになりますし,Eクラスに乗っている人も,Sクラスにはかないません。
このヒエラルキーの頂点になろうとすると,国産車ならセンチュリーに乗らなければならなくなります。
輸入車なら際限なく上がありますから,頂点に立つには莫大な費用が必要になります。
現実的ではありませんので,そこそこのところで納得して,中間層で満足する…という人がほとんどだと思います。
ちょっと悔しい思いをしても,仕方ないと思いつつ,良いな~と羨ましがり,精神衛生上あまり良い状態ではありません。
疲れます。(笑)
このホームページの随所で記しているように,ちょっと古い外車に乗ることによって,ある程度このヒエラルキーの外側にいる人を演じることは可能です。
ただ,完ぺきではありません。
ところがですよ!
ADバンなら,車ヒエラルキーとは全く無縁なんです。
横にベンツが来ようがマイバッハが来ようが,全然気にならないのです!
なんせお仕事車ですから,実は違う時でも「私はお仕事中ですので…」という顔をしてれば良いのです!(笑)
一方,良い車に乗ってる方にも実は疲れる要素があって,妬みの対象になるため,「傷つけられたらどうしよう…」という不安がいつもつきまといます。
これは本当で,家の駐車場がシャッター付ガレージなら良いですが,そうでない場合は防犯カメラ必須になります。
スーパーやホームセンターなどの駐車場では,どこに置いたら一番安全かをよーく考えます。
10円パンチなんかされた日にゃあ,ショックで寝込むことになりますよ。
ところが,ADバンならこの心配もありません。
他の人から,全く妬まれません。
妬まれる要素を見つけられません。(笑)
これも,とっても快適ですよ〜!
このデザイン,見てくださいよ!
プロボックスは四角!って感じで,あれはあれで良いですが,ADは何となくフランス車っぽいと言うか,デザインコンシャスな感じじゃないですか?(笑)
特に,このルーフラインが,なんでデザイナーはこのラインにしたんだろう?と思う不思議なラインですが,そこが個性的で見れば見るほど惚れ惚れしちゃうんです!(笑)
ダサカッコ良い!とはこのことです。
「ダサカッコ良い!」もご覧ください。(特集記事にあります)
もちろん内装も,お仕事車ならではのシンプルで頑丈なガッツリ系です!
プラスチッキーですが,そこがまた良いです。
蓋のないグローブボックスは上下2段あって,実は意外と使い勝手が良いです。
手巻きクルクルのノンパワーウィンドウも私の好みです。
今どきレアですし,潔さ感満点です!(笑)
100V電源が付いてます。
使う機会あるかなぁ?
えっ?これなんですか?
これはホワイトボードです。受ける~!って感じの装備ですね。
開けると物入があります。実用的~!
これ絶対欲しかったんで,ナビなしで良かったです。(笑)
この積載能力はやっぱり武器ですよね。
ステーションワゴンに乗る人もそうですが,実際に荷物積む機会はほとんどなくても,いざとなったら積めるっていうのが満足感につながります。
300Km/h出るスズキのハヤブサ(オートバイ)に乗ってる人も,実際には出さない(出せない)訳ですが,「出せる」という性能が欲しいんですよね。(笑)
ADの乗り心地ですが,皆さんが想像するよりはるかに良いです。(多分)
もちろんフワフワではありませんが,ハイエースバンよりは乗り心地良いですし,スポーツカーのようには硬くありません。
良く,高速をぶっ飛んでいるADやプロボックスがいますが,お仕事車故のしっかりした脚とボディ剛性で,実際にぶっ飛べます。
シートもなかなか良いので,長距離も快適ですよ。
シンプルなシートですが,形状もクッションもなかなかどうして…な優秀なシートです。
ということで,ニッサンAD,実は海外で人気があって,オーナーズクラブとかもあるらしいです。
丈夫で壊れない日本の商用車,しかもなんかカッコ良い,燃費も良く維持費も経済的…なんですから,人気が出て当然ですよね。
実は私,ちょっと前にY10のADバンにも乗ってました。
こちらもワンオーナーで走行距離がなんと1万キロ台という極上車,しかも,5速マニュアルでフェンダーミラーという,マニア垂涎物です!
ラジオのデッキにスピーカーが付いているタイプなので,ドアには一切電気が来ていません。集中ロックがないのはちょっと不便でしたが,潔いという点では,右に出るものはない!という満足感がありました。(笑)
シートは,もろビニールっていう質感のハイバックシートですが,適度に硬くハリがあって座り心地抜群でした。
誤解を恐れずに言えば,ディムラー・ダブルシックスに匹敵する快適さでした。(褒め過ぎ?)
Y12よりシートはこっちの方が優れています。
BMWなんかもそうですが,昔の方がシートが良かったメーカーって多いんですよね。
コストダウンのためなんでしょうか?
この車,乗ってはスポーツカーみたいでしたよ。
遮音が効いてなくて,エンジン音が室内に入ってくるところも,逆にスポーティーで良かったです。
決して速くはないんですが,飛ばさなくても楽しくて,運転そのものを楽しめる車でした!
Y12のADは,CVTなのでそこまでではありませんが,おじいちゃんの血は流れています。(笑)
お仕事専用ではもったいないですね!
ところで,DSGほどではないとは言え,CVTも壊れるミッションとして有名ですが,日産は商用車にCVT積んで大丈夫なんでしょうか?
ADバンは30万キロとか普通に走るのに…。
実は平成25年のマイナーチェンジの時にトルコンのオートマだったのを,わざわざCVTに変えたんですよ。
日産はCVTに自信があって,大丈夫だと判断したってことなんですね。
このマイチェンで「平成27年度燃費基準+20%」を達成しています。
メーターデザインも変更されて,燃費計が付きました。
瞬間燃費,平均燃費,残ガソリンでの走行可能距離を表示できて,結構便利です。
エンジンルームの比較をしましょう。
こちらはY12のエンジンルームです。
ティーダなんかと同じ景色ですね。
現在の車としてはシンプルです。
赤いダブルホーンが素敵でしょ?
で,こちらはおじいちゃんのY10です。
Y10の方が,スカスカで見るからにメンテナンスし易そうですね。
私の世代にとっては,懐かしいエンジンルームの景色です。
実は私,Y11のウイングロードにも乗っていたので,3世代乗っていることになりますね。
ウイングロードやエキスパートの前後バンパーをわざわざ無塗装の黒バンパーに替えてADバン仕様にする人がいるんですが,私もその気持ち分かります。(笑)
ADバンの味,そして車ヒエラルキーと無縁である快適さ,分かっている人多いんですねぇ。
良いことずくめのように思えるADバンなんですが,実は欠点もあります。
それは,こんなに愛着を感じているのに,あまり洗車をしたくならない点です。(笑)
ちょっと汚れていても平気,というか,それが逆に似合ってしまうんですよ。(爆)
タイヤワックス塗ってピカピカにしてたら変でしょ?
洗車をするとストレスを発散できる私としては,この点だけが不満です。(笑)
でも,この他には欠点を見出せません。
ADバン,良い車ですよ〜!
あなたも1台いかがですか?(笑)
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